乱暴に言えば「代理サガ」という認識でいい1タイトルなのですが。広大な世界に投げ出され何をしてもええと。どこでどんな仲間に出会いどんなイベントをこなして行くかはあんたが決めなはれ、と。その時点でサガ1、ロマサガ1、サガフロ1辺りが面白かった人は確実に楽しめるかと。
ですが…味方の強さに関して装備品の占めるウエイトが強く、その装備品を強化するために必要な鉱石を採取するイベントを序盤に多くこなしていけば驚くべき短時間でものっそい強くなれたり敵との戦闘はランダムエンカウントではなくアイコン接触で開始しますがそのアイコンがほとんど避けられないところに配置されていることはなかったり、と、戦闘バランスに対しての自由度は本家サガより上だったりします。ピーキーなプレイをしたいやり込み派は肌に合うのではないかと。
実は行けるところは「街」「ダンジョン」「それらを繋ぐ間道」のみRPGよりシミュレーションをやってる感覚が近いかも知れません。にも関わらずそれほど不自由な感じがしないのはシナリオの練り込みと移動時間の概念のお陰ですな…多くのイベントが丁寧に絡めてあるのでAを阻止したければいつまでにBの都市までに行かねばならない、そのために間道を通ってる時間は何日、と常にスケジュールに追われてるシステムですが…お遣いゲームとは思わなかったもんなぁやってて…その辺り何となく信長や三国志のノウハウが生きてるのかなぁと。まぁシミュレーションと無双しか作れないメーカーではないぞ、ってところで。
ただ…アレンジの仕方が微妙というか。PS1の無印ジルオールからグラフィック以外の変化が探さないと見当たらない辺り。それでも両方買ってますからね私。そういう不思議な魅力がある、深みのあるタイトルだと思います。