『サガフロンティア2』壮大な歴史ストーリー

高い自由度が売りの名作RPG『サガシリーズ』ですが、初代PSでは2作品がリリースされています。

『サガフロンティア』と『サガフロンティア2』です。

この2本のソフトは、タイトルこそ同一ですがその世界観やシステム面ではかなり異なる部分が多いです。

特に、サガフロンティアのSFテイストの世界観や派手な戦闘シーンとは打って変わり、続編のサガフロンティア2は中世的な世界観に全体的に落ち着いた戦闘シーンに仕上がっています。

さらに、7人の主人公の中から一人を選ぶオムニバス形式のストーリーだった前作とは違い、一つの壮大なストーリー展開のサガフロンティア2は、発売当初かなりの賛否両論がありました。

しかし、僕はサガフロンティア2も初代PSが誇る名作だと思っています。

この作品の最大の特徴は、水彩画タッチで描かれた美しいキャラクターや背景ではないでしょうか。

町やダンジョンの風景の一つ一つがまるで絵画のようでした。

特にラウプホルツの紅葉に包まれる町並みは、RPG史に残る屈指の美しさではないでしょうか。

ストーリーに関しては前述の通り、一つの壮大な歴史を読み解く形になっています。

歴史の裏側で暗躍する『エッグ』と呼ばれるキーアイテムをめぐり、ゲーム内では何百年といった時間が経過していきます。

それにあわせて主人公やキャラクターも世代交代していきます。

どことなく漫画『ジョジョの奇妙な冒険』を彷彿とさせているような感じがします。

戦闘面では、閃き、連携といったサガらしさを残しつつ、一対一のバトル形式や、シミュレーション形式のバトル等の追加要素もあります。

特にシミュレーション形式の最終戦、サウスマウンドトップの戦いは、予め作戦を立てて計画的にキャラクターを動かしていかないと攻略は難しいです。

僕個人的には、あれくらいやり応えのある戦闘をもう少し増やしてもいいかなと思います。

又、ウィル編のラスボスもかなり手強く、難易度高めです。

一度、最終ダンジョンに入ると引き返せなくなるのもサガシリーズの伝統ですよね。

従来のサガシリーズと違うだとか、細かい事を気にせずに素直な気持ちでプレイしてみてください。

その壮大で深みのあるストーリーに、どっぷりとはまっていく作品です。